続おばちゃんDAYS

元給食調理員、現販売員たき子のオオサカのおばちゃんブログです。大学生の息子との二人暮しを楽しんでます

スタッフは見た!前編・社交ダンスレッスン料とダンサーの懐事情

こんにちは、たき子です。

 

前回のブログで社交ダンスのSota & Anriペアがダンス日本一決定戦で決勝入りしたという記事を書かせていただきました。

 

www.takiko-blog2.com

 

今回は社交ダンスのレッスン代やプロの社交ダンサーの収入源などについて、この業界に片足の爪先だけ突っ込んでるスタッフ目線を交えながら書いてみたいと思います。

 

 

 

 

社交ダンスのプロ=先生

まず、前回ブログの締めとしてこんな事を書いたのよね。

 

Sota & Anriのダンスを見て「いや、俺たちのほうがカッコイイ!」「私のほうが上手い!」と思ってる、またはそうなりたいと思ってるダンサーが日本中にいてほしい。それで皆もっともっとカッコいいダンスを見せてくれて、ついでにそのおこぼれをたき子たち生徒に分け与えてくれるまでが遠足だからヨロシクね〜、先生♡

 

この文を後から読んで「おこぼれを分け与えてね」っていうくだりが社交ダンスに関わらない人にはわけのわからない表現だったかもって思ったの。

ここでの「おこぼれを分け与えてね」っていうのは「素敵なレッスンを受けさせてね」って事と同義語。

つまり社交ダンスのプロ=先生(コーチャー)でもあるっていう大前提がそこにはあるんだ。

 

社交ダンサーの収入

たき子の知る限りどんな有名なプロもショーやコンペ(競技会)だけでは食べて行けない。

それならば主な収入はというと。。。

 

●コンペ(競技会)の賞金

●パーティーのショー出演料

●団体レッスン料

●個人レッスン料

●パーティーデモやプロアマコンペのお相手料

●チャーター料(パーティーなどで特定の顧客に貸切られて躍る事)

●パーティーのダンスタイムお相手料

 

ざっとこんなものかな。

それじゃ各項目を順番に見てみるね。

 

●コンペの賞金

コンペ(競技会)はぶっちゃけあまり儲からない。

ごく一部の大会以外は賞金がしれていて優勝で数十万円、入賞なら数万円。

 

例えば将棋のプロのように対戦料(将棋は対局料かな)があって一試合いくらといった収入が入るわけではないし、逆に競技会の登録料がかかるからほぼ持ち出しよね。

登録料の他にもドレス代遠征費、自身のレッスン代などお金がかかるから大変だと思う。


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プロなのにレッスン代がかかるの?って思うかもしれないけど、現役競技プロの多くはたいてい師匠クラスのプロにレッスンを受けているわ。

プロがレッスンを受ける師匠クラスになるとレッスン料も高いし、遠方の(海外の場合もある)師匠にレッスンを受けに行くプロもいるから、かけようと思えばお金はいくらあっても足りないと思う。

レジェンド級の人でも日本でレッスンして稼ぎ、そのお金を海外のコーチャー(先生)のレッスンを受けるために使い果たすというのは珍しい話じゃない。

海外でレッスンを受けようと思うとレッスン代、宿泊費、生活費などなど一年で軽く1千万円超えるのよね。

 

●パーティー出演料

パーティーショー出演料、これも本気で稼げる人は一握り。

何年もチャンピオンに君臨したよほど有名なファイナリスト以外、出演料でガッポガッポ稼げるダンサーなんていないんだよね。

 

競技会でもショーでも稼げないとすると社交ダンサーはどうやって生計を立てているかと言えば、主にレッスン料とパーティーデモなどのお相手料だわ。

 

●団体レッスン料

団体レッスンは1時間〜1時間半で一人1500〜2000円ぐらいが相場。

1回ごとの支払いの所もあれば月謝制のところもあるし、チケット制の教室もある。

 

料金のうち半分位は教室所属のダンサーなら教室、フリーのダンサーなら団体レッスン場となるダンスホール等に納めるから10人ぐらい集まらないとたいした稼ぎにはならないと思う。

でも、団体レッスンでイイナと思ったら個人レッスンの顧客になってくれる可能性があるからここは手を抜いちゃだめなところよね。

たき子も個人レッスンをどの先生に教わるか見極めるためにいろんな団体レッスンを体験で受けてみたもの。

期待以上の先生もいれば期待外れの先生もいたなあ。

 

団体レッスンのシステム

団体レッスンのやり方は先生によっていろいろ。

たいていは男女別に番号札をつけ、先生を含め皆で順繰りにペアを組んで教わったステップを踊って覚えるの。

だけど中には生徒同士は組まないレッスンもあれば(先生とだけ組めます!ってのがウリ)逆に生徒と組まない先生もたまにいる。

 

教え方も、足形(ステップ)を覚えるのがメインの先生もいれば体の使い方を中心に教える先生もいるし、両方をバランスよく教えてくれる先生も。

 

こればっかりは相性や求めている物が人によって違うから実際体験してみて決めるしかないわ。

たき子の個人的な好みとしては先生と組めないレッスンはNGだけどね。

だって先生と組むのがボーナスタイムなのにそれがないってのは楽しさ半減なんだもん^^;

 

●個人レッスン料

個人レッスンは25分2500円〜5000円ぐらいだけど、レジェンド級の人は30分1万円近くかかる場合もある。

だけど、高いレッスン料を取るから良いというわけでもなく、何を教わりたいかどんなふうに教わりたいかによって良し悪しは変わってくるわ。

 

個人レッスンの目的

ダンス技術を教わるために個人レッスンを受ける人が多いけど、年配のマダムの中には先生と気持ちよく踊るために個人レッスンを受けひたすら楽しく踊ってる人も多い。

 

プロになりたての若い先生なんかは親衛隊のようなマダムとレッスンの後、長い時間お話してさらにご飯食べに行ったりね(長年かけて固定客を獲得してる中堅のプロは、ほぼ一日予定が埋まっているから生徒とそんな時間なくて忙しかったりするが)。

ジュニアの頃から可愛がられてるプロなどは奢られ慣れてるのかもしれないな。

 

こんなふうに書くとディスってるみたいだけど、それはそれで良いと思ってるのよ。

楽しみながら運動になって健康に良いし、お金がかかるって言っても1時間数千円だからホストクラブよりよっぽど健全よね。

中には家一軒建てられるほどつぎ込んでる人もいるらしいけどそれだけの余裕があるならよろしいかと。

 

飴とムチ?

人気なのは若くてイケメン。

中にはメロメロのマダムもいる。

ホストかよって突っ込みたくなる感じの組み合わせもある。

たまに若いイケメン先生に叱責されてるマダムも。

息子ぐらいの先生にクソミソに貶され涙ぐんでて、もう来ないんじゃないかと思ってたら次の週はメロメロだったりね。

。。。飴とムチ?

 

あ、付け加えておくと、若けりゃいいってもんではもちろんないし、中には子どもや孫のようや年の先生より手慣れた熟年の先生に教わりたいって人もいるから結局ポイントは技術力、コミュニケーション能力、企画力、営業力などなど。。。つまりダンススキル+トータルの人間力かな。

 

生徒がお金に見える?

元プロダンサーから「汚い世界よ。○○先生なんて生徒さんのことお金に見えるっていつも言ってるわよ」なんていう話を聞いたことがあるけど、個人的にはそれが悪いことだとも思わない。

 

お客がお金に見えようが何に見えようが、支払われた対価として求められている物を与えることができるならそれがプロってものではないかと。

 

それに多くのプロの先生のたいして稼げないのに出費は嵩むという現状を思うとお金にはシビアにならざるを得ないと思う。

将来の保証はないし活きの良い若手はどんどん出てくるし大変だと思うわ。うん。

 

以上、長くなるので本日はここまで。

前編では主に社交ダンサーの収入とレッスン料についての現状でした。

後編は残りの収入源(お相手料など)の現状と問題点などなど、思うところを書いてみようと思うのでよければまた遊びにきてね〜♪